広告掲出審査基準

1.広告掲出審査判断基準の基本

関東交通広告協議会に加盟する鉄道事業者11社の広告媒体に広告の掲出承認をする場合、審査基準の基本は次の要領に基づいています。 代理店各社の広告営業、原稿制作、ポスター受入れ等にあたっては、この基本を念頭において慎重に取扱いをされるようお願いします。

[1] 基本事項

広告は、消費者(購入者、利用者等)に対する情報の提供である。
この情報は、適切かつ節度を持って提供しなければならない。
公共の交通機関に掲出する広告として、それにふさわしい品位をもったものでなければならない。
青少年の健全な育成に関する条例等に基づき、広告掲出内容については青少年に対して配慮する。

[2] 消費者保護の点で適切な内容か

広告を見て行動する消費者に対して適切な表現といえるか。
消費者に不利益となることはないか。
誇大な表現、故意に誤認をさせる表示はないか。
商品・サービス・掲出企業が、社会的に適切なものか。
消費者に多大な損害を与える恐れはないか。

[3] 児童及び青少年保護の点で適切か

暴力団や殺人その他反社会的なことがらを容認する表現内容はないか。
性について露骨、卑猥な表現はないか。

[4] 公共の交通機関として適切か

特定の政治宣伝、宗教宣伝を主目的としていないか。
人権侵害、名誉毀損等の恐れはないか。
各社の鉄道事業に支障はないか。

[5] 公正競争規約に照合して適切か

不当景品類及び不当表示防止法第10条に規定する。
薬品、不動産その他各種の公正競争規約に抵触しないか。

[6] 各種法律に照合して適切か

医療法、薬事法、不当景品類及び不当表示防止法の規定に違反していないか。
法律で認められていない商品やサービスはないか。

[7] その他社会的に適切か

法律 暴力や投機をあおる恐れはないか。
不安や不快な念をもたらさないか。

2. 一般的な表現の規制

[1] 根拠のない最大級の表現(誇大広告)

一番安い店。実績はNo.1。最大のスケール等。

[2] 故意に誤認を誘う表現(不当表示)

根拠のない「完全」。「確実」「絶対」。「100%」等。

[3] 効果効能の約束

儲かる。効く。良くなる。ずばり解決等。

[4] 人権侵害、名誉毀損、性差別

商品と無関係のセミヌード女性を添えた広告(性差別)。

3. 業種・商品ごとの表示規制等

[1] 不動産広告

公正競争規約による表示規制。 投げ売り、特売、早い者勝ち等、契約を急がせる表示は認めない。(「先着順」は手続き説明であり、これに当たらない。)

[2] コンタクトレンズ

「コンタクトレンズは医療器具。必ず眼科医の処方により、正しくご使用下さい。」との主旨の表示が必要。

[3] 医薬品

「この薬は、使用上の注意をよく読んで、正しくお使い下さい。」との主旨の表示が必要。なお、「痩せる」、「治る」、「軽くなる」等効能の約束表示は出来ない。

[4] 病院・医療機関

医療法および、厚生労働省告示に規定する事項以外は原則として表示できない。 なお、「美容・整形外科」についても、医療法・厚生労働省告示の主旨による。

[5] ギャンブル

過度に射幸心を煽る内容・表現の物は認めない。

[6] グループ競合

大型企画・表示内容等は事前に要相談。

[7] 銀行・信販カード

キャッシング機能表示は事前に要相談。

[8] 消費者金融

誇大な表現又は安易な借入を助長するものは認めない。
「ご利用は計画的に」等の標語を明示すること。

[9] たばこ

財務省告示によるものとし、原則として認めない。ただし、マナー広告は審査の上承認する。

[10] 政治宣伝

特定の政党、政派の政治宣伝が目的とみなされるもの、立候補予定者の事前宣伝とみられるものは承認しない。

[11] 宗教・宗派

宗教施設や行事の案内に限り審査の上承認する。
教義・経典の類、布教を目的とするもの及び他の宗教・宗派に対して言及(批判・中傷等)するものは認めない。
教団・教祖等が発行する出版物については宣伝の内容を審査の上承認する。

[12] 風俗営業

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に定める性風俗特殊営業施設については掲出を認めない。

[13] タイアップ広告・連合広告

表示内容等は事前に要相談。
関連性・企画性があり、統一されたものであれば審査の上承認する。

[14] 意見広告

原則として意見発表の場としない。例えば、国内世論が大きく分かれている問題については、賛否両論とも取り扱わない。

[15] 情報通信・携帯電話

「優先席付近では、混雑時には携帯電話の電源をお切りください。また、それ以外の場所では、マナーモードに切替え、通話はご遠慮願います。」または、「車内の携帯電話のご利用マナーにご協力ください。」等のマナー文字を表記すること。

[16] 出版広告

原則として市販されている書籍・雑誌の広告を対象とし、その表現内容について下記項目により審査する。

  1. 虚偽もしくは不正確な表現で、事実と誤認される恐れのある表現がないかどうか。
  2. 法規に抵触する恐れのある表現はないかどうか。
  3. 犯罪を示唆したり暴力を礼賛するなど、社会的に悪と見なされるものを推奨または肯定する表現がないかどうか。
  4. 出版広告の形式をとりながら選挙の事前運動などの売名行為が主な目的の表現内容ではないかどうか
  5. 性に関する表現が、露骨または挑発的ではないかどうか。
  6. 痴漢などの性犯罪を誘発・助長するような表現はないかどうか。
  7. 男女の別なく不快の念をもたらす表現はないかどうか。
  8. 性犯罪を興味本位に取り上げた表現はないかどうか。
  9. 児童や未成年の性行動に関する表現はないかどうか。
以上
制定: 2001年 8月28日
改定: 2007年 9月19日
改定: 2011年10月 1日
改定: 2015年12月21日
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